日本と海外の医療制度の違い

日本の医療制度が持つ魅力の1つとして挙げられるのが、保険証の所有者であれば医療機関で公的医療保険が適用されて自由に医療サービスを受けられるという点です。日本の公的医療保険に加入していると、加入者が病気を発症したり怪我を負ったりした際に、保険給付と言う形で医療機関の医療サービスを低価格で受けることができます。公的医療保険に加入していれば、年齢ごとに決められている一定の割合以上の医療費を支払う必要がありません。

また公的医療保険以外の日本の医療制度としては、一定額を上回る医療機関や薬局での1ヶ月分の支払い額は自己負担する必要がないと定められている高額療養費制度があります。医療費が理由で国民が経済的に困窮することがないことは、日本の医療制度の強みと言えます。世界各国の医療制度と比較してみると、日本の公的医療保険と高額療養費制度に似た医療制度を持つ国はほとんどありません。

ドイツやフランスでは日本と同じように医療制度として公的医療保険が用意されているのですが、イギリスでは医療サービスのほとんどが無料です。イギリスの医療制度を運営する主な財源は税金なので、イギリスの医療サービスは国の運営の元国民に提供されています。ただしイギリスの医療制度では1人ひとりにかかりつけ医が決められているため、ほかの医療機関を受診する際にはかかりつけ医からの紹介が必要となるのです。医療サービスの自由度のみで比較してみると、日本の医療制度がとても充実していることがよくわかります。